ビッグ・サー
カリフォルニア
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国立公園

カリフォルニア、ビッグ・サー

"大地と海が出会う場所"

ビッグ・サーBig Sur はサンフランシスコSan Francisco から約150マイル(240km)南、 ロサンゼルスLos Angeles からはおよそ300マイル(480km)北の、シーニック・ハイウェイ・ワンScenic Highway Oneという道路沿いに広がっています。歴史的に見ると、ビッグ・サーという名前は、モントレーMonterey の南の海岸沿いに広がる未知未踏の自然保護地域が、かつてエル・サー・グランデEl Sur Grandeと呼ばれていたのに由来しています。今日ビッグ・サーという と、北はカーメルCarmelから南はサンシモン(ハースト・キャッスル)San Simeon(Hearst Castle)までの90マイル(144km)にわたってごつごつした岩々がつくり出す、驚嘆に値するほど美しい海岸線のことを指します。ハイウェイ・ワンはこの海岸線に沿うように、片側を威厳あるたたずまいのサンタルチアSanta Luciaの山々に、そしてもう片側を岩がちの太平洋とにはさまれて、曲がりくねりながら続いているのです 。

Julia Pfeiffer Burns State Park © Andy Hwang
ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園はビッグ・サーの海岸から標高3000フィート(915m)の尾根まで広がっています。

ここでの最大にして唯一の見どころといえば、ダイナミックな地形と無数に生い繁る植物、そして大陸と海とのドラマティックなまでの出会いから成る、すばらしい景観と自然の造形美にほかならないでしょう。ビッグ・サーの壮大な景観美は世界的にも有名です。ここではハイキング、山歩き、ドライブなどを主に楽しめるでしょう。運転にはくれぐれも気をつけて!ハイウェイ・ワンは世界でもっとも整備が行き届 いている類の道路といえますが、カーブや坂が険しすぎてスピードは出せません。ですが、この息も止まりそうな海岸線の連なりは、訪れる人々になにかを感じさせるでしょう。

この地の歴史

1830年代にメキシコからアメリカに譲渡された2ヶ所の土地にはビッグ・サー・バレー Big Sur Valley北側の広い土地も含まれていたのですが、どちらの土地にも結局人は住みつきませんでした。ビッグ・サーに最初の永住者がやって来てから、まだ100年になるかならないかです。

20世紀に入ると、ビッグ・サーには現在よりも多くの人が住むようになりました。その大多数は当時盛況だったレッドウッド(アメリカ杉)の伐採業で生計を立てていたようです。オールドコースト・トレイルThe Old Coast Trailはこの頃から自作農場を結ぶ唯一の道でしたが、当時も荷馬車道でしかありませんでした。重い物を運ぶには汽船の出番で、ノトリーズ・ランディングNotley's Landing、パーティントン・コーブPartington Cove、リトル・サー・ リバーLittle Sur Riverの河口などに停泊したものです。航海には座礁の危険もあり油断できないものでしたが、1889年にポイント・サー灯台Point Sur Lighthous Stationが建てられ、その頼もしい光のおかげで海を行く船も危険を回避できるようになりました。

1937年、現在のハイウェイが18年の工事期間と、一部は囚人労働だったにもかかわらず莫大な費用をかけて完成しました。以来、このハイウェイはカリフォルニア初のシーニック・ハイウェイ(景観道路)として、比類ない自然の美しさと多様に変化する眺望で、訪れる人を楽しませています。ビッグ・サーには電気が通ったのはようやく1950年代のはじめでしたが、海岸沿いや山奥の僻地では未だに電気はありません。

ビーチ ...見つけにくいけれど探す価値あり

ビッグ・サーのビーチは、南カリフォルニアのアクセスしやすい場所に散らばっているような、広々とした砂浜が太陽に灼かれているビーチとは似ても似つかないものですが、訪れる人はいろいろなことをして楽しめます。ビッグ・サーのビーチは年間を通じて涼しく、それは真夏でさえも例外ではありません。晴れの日は少なく、気温が下がるのに伴って、季節特有の霧がすっぽりと海岸を包み込んでしまいます。ここを訪れるとき は気候の変化に備えて、上着など暖かい衣類も持参するようにしましょう。また、丈夫でがっちりした靴も必要です。ビッグ・サーのビーチにたどり着くまでは、ちょっとしたハイキングになるでしょうから。

ビッグ・サーの海岸の多くは険しすぎる地形と私有地で占められ、一般の人が入れる場所は限られています。が、観光客にとって嬉しいことに、いくつかの州立公園State Parkや森林管理局U.S.Forest Serviceのビーチは年間を通して一般公開されています。その中でもアクセスが容易で、かつ絶景を誇るビーチを以下に挙げておきましょう:

Big Sur River © Stan Russel / Big Sur Chamber of Commerce
夏は家族みんなで楽しめる季節です。ビッグ・サー・リバーをタイヤチューブに乗って川下りしたり、ビッグ・サーにあるビーチの潮溜りを探検してみたり、美しい州立公園でバーベキューしたり...。

ファイファー・ビッグ・サー州立公園Pfeiffer Big Sur State Park

ビッグ・サーでいちばん人気のある州立公園です。ここに何本もある眺望のよい環状の道を歩いてハイキングが楽しめるでしょう。見晴らし台を見つけたら、ぜひ立ち寄って太平洋とビッグ・サー峡谷Big Sur Gorgeの壮観を味わってみてください。810エーカー(3,277,965.$(C'3.(B)もある公園内はアメリカ杉や柳、オークといった木々で埋め尽くされ、イノシシやラクーンといった野生動物や野鳥もここを住 みかとしています。キャンプ場が218ヶ所もあるうえ、ビッグ・サー・ロッジBig Sur Lodgeでは個室やキャビンにも泊まることができます。ファイファー・ビッグ・サー州立公園は、ハイウェイ・ワン沿いのカーメルから南に26マイル(42km)ほどです。

アンドリュー・モレラ州立公園Andrew Molera State Park

カーメルから23マイル(37km)南にあるアンドリュー・モレラ州立公園は、ビッグ・サー沿岸最大の州立公園です。幅広で景色もよい小径を1マイル(1.6km)も辿っていけば、北側にある巨大な岩壁に風から守られた砂浜のビーチに着きます。この小径そのものも、野生の花々やアメリカスズカケの木々でいっぱいの草地を通ったり、東側にある海岸山脈Coastal Montain Rangeの眺めを楽しめたりと、ビーチに劣らず楽しいところです。この小径沿いに流れるビッグ・サー川の河口は、モレラビーチMolera Beachに隣り合ってあります。

ファイファー・ビーチPfeiffer Beach

ビッグ・サーでもっとも人気の海岸であるファイファー・ビーチは、初めて行く人には少々見つけにくい場所にあります。道路の行き止まりにある大駐車場から、はっきりそれとわかる小径ですぐにビーチへ行けるでしょう。ここでは息が止まりそうに美しく広がる砂浜の真上に崖が塔のように聳え立ち、また波打ち際にあるアーチ型の岩が、日暮れ時に目も眩むほどの情景をつくりだします。

ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園Julia Pfeiffer Burns State Park

ジュリア・ファイファー・バーンズ州立公園はビッグ・サーの海岸から標高3000フィート(915m)の尾根まで広がっています。ここにはアメリカ杉やタン・オークtan oakの木、マドローンmadroneほか低木の薮や、80フィート(24m)もある滝が花崗岩の崖の上から海に落ちているのを、オーバールック・トレイルOverlook Trailから目にすることができます。また、ハイウェイ・ワン東側にあるトレイルを登った場所からは、海と何マイルも続く海岸線のパノラマのような景色を楽しめるでしょう。

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サンド・ダラー・ビーチSand Dollar Beach

サンド・ダラー・ビーチはパシフィック・バレーPacific Valleyにある森林局の出張所U.S. Forest Service Stationから南にたった1マイル(1.6km)、またサン・ルイス・オビスポカウンティSan Luis Obispo Countyとの郡境からは北に14マイル(22km)です。プラスケット・クリークキャンプ場Plaskett Creek Campgroundからハイウェイ・ワンを渡り、広い駐車場からはしっかりした造りの階段で、岩壁によって風から守られている三日月型の海岸に降りてゆけます。サンド・ダラーの砂浜はビッグ・サーの海岸でいちばん広く、またおそらく気候も最も穏やかでしょう。ビーチから北東の方角 には、5155フィート(1571m)のコーン峠Cone Peakが聳えているのが見えます。ここからさらに足を伸ばすなら、2マイル(3.2km)南のジェイド・コーブJade Coveが面白いでしょう。ビッグ・サーの南岸部は翡翠が採れることでも有名で、ジェイド・コーブは翡翠を求めて砂や岩を探す人たちに人気の場所なのです。

ビッグ・サーでこの他に一般公開されているビーチには、ガラパタ州立海浜公園Garrapata State Beach、パーティントン・コーブPartington Cove、ミル・クリークMill Creek、ウィロー・クリークWillow Creekなどがあります。

シーズンと宿泊

ビッグ・サーでは一年中穏やかで美しい気候が続きます。1月は例年好天気であると同時に雨季の始まりでもあります。冬はまた、ビッグ・サーが毎年恒例のコククジラ大移動の洗礼を受ける時でもあります。この頃、コククジラは揃ってアラスカからメキシコの暖かい海に移動して赤ちゃんを産んで育て、2月から3月にかけて、来たのと同じルートを辿って帰って行くのです。道路脇の待避スペースからクジラがよく見えるでしょう。2月のビッグ・サーは一年中でいちばん静かになり、ビーチも森もすべて独り占めの気分を味わえます。

春になると、丘はカリフォルニアポピーの花や野生の草花で生き生きと彩られ、小川のせせらぎは深く澄み、水面にカラーの花と柳の色を映して流れています。

7月と8月は州立公園でのハイキングや自然散策、キャンプファイヤーといった催しに最適の時期です。

夏は家族みんなで楽しめる季節です。ビッグ・サー・リバーをタイヤチューブに乗って川下りしたり、ビッグ・サーにあるビーチの潮溜りを探検してみたり、美しい州立公園でバーベキューしたり...。夏にはこの地球上で最大の哺乳類、シロナガスクジラが見られるだけでなく、ザトウクジラやシャチもやって来ます。道路肩の待避スペースから、こういった大物も楽しんでみてはいかがでしょう。

この辺りには15軒の宿泊施設があります。泊まれる場所はキャンプ場のキャビンや修道院、リゾート施設の一室から研修保養所のようなところまでさまざまです。キャンプ場は11ヶ所で、キャビンがあるところもあればシャワーと洗濯設備が整っているところもあります。アンドリュー・モレラ州立公園とファイファー・ビッグ・サー州立公園でもキャンプは可能です。

原作筆者: Carla Lee Suson
訳: Etsuko Tada
上部写真撮影: © Ken Brown
写真詳細: ビッグ・サー